藤本さんは20代のときに旅先で出会ったイスラム圏の文化や暮らしを理解してほしいと、2015年12月、東京都内で映画祭を企画した。「イスラムに対する偏見や誤解に気づいた」などと反響を呼び、日本最古のイスラム寺院がある神戸などでも上映することを決めた。
取り上げる作品は、イスラム教徒の日常や葛藤を写した8作品。パキスタン映画「神に誓って」(07年)は、過激な原理主義者とリベラルなイスラム教徒のあつれきを描く。「クルアーン(コーラン)の解釈や強制結婚などタブーに切り込み、監督が命がけで製作した作品」と藤本さんは力を込める。
イスラム教徒とキリスト教徒が暮らすレバノンの小さな村を舞台にした「私たちはどこへ行くの?」(11年、レバノンなど)は、男性たちの争いを止めようと、女性たちが手を組み闘う悲喜劇だ。そのほか、「敷物と掛布(かけふ)」(13年、エジプト)▽「泥の鳥」(02年、バングラデシュなど)▽「蝶(ちょう)と花」(1985年、タイ)-など、1日1~2作品を紹介する。藤本さんは「米同時多発テロ以降、目立つようになったイスラムに対する否定的な考えをのみ込むような映画祭にしたい」と話す。
26日の「敷物と掛布」上映後は、甲南大学文学部の中町信孝教授が「『アラブの春』と音楽と映画」と題して話す。1作品一般1500円、60歳以上1100円など。元町映画館TEL078・366・2636
(貝原加奈)
「異文化を楽しむ気持ちで足を運んで」と話す藤本高之さん=神戸市中央区元町通4
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