3 9月 2025 - 23:28
Source: Parstoday
各国は金融面での米国の圧力をどう回避しているのか?

英紙フィナンシャル・タイムズがある記事において、アメリカの金融面での圧力を回避する各国の手法について検証しました。

フィナンシャル・タイムズ紙は「発展途上国はドル建て債務への依存を減らし、中国元やスイスフランなどの低金利通貨に目を向けるようになっている」と報じています。

 こうした動きは、FRB米連邦準備制度理事会が設定した金利の上昇、およびドル資金調達コストの高騰から生じる圧力を受けて起きたということです。

この報道によれば、スリランカ、中南アフリカ・ケニア、中米パナマなどの国々は、政府への財政的逼迫を軽減し、緊急予算を管理するために、ドル建て債務の一部をより安価な通貨に転換しています。
 

ドルの高騰、困難な資金調達

投資会社アライアンス・バーンスタインのグローバル経済調査担当副社長兼上級エコノミスト、アルマンド・アルミンタ(Armando Armenta)氏は「高金利と米国債利回り曲線の急勾配により、たとえ金利差が比較的小さい場合でも、発展途上国にとってドル建て資金調達は困難なものとなっている」と述べました。アルミンタ氏によれば、これらの国々は財政的圧力を軽減するため、より安価で持続可能な選択肢を求めているということです。
 

「一帯一路」構想の役割

フィナンシャルタイムズはまた「中国人民元への移行のもう一つの要因は、国際的な一帯一路構想に関連している。この構想の下、中国は途上国のインフラ整備プロジェクトに多額の資金援助を行っている。ケニアやスリランカといった国々は、ドル建て債務の一部を人民元に転換している。ドルでの資金コストが急騰しているため、通貨切り替えの動機が高まっている」と報じています。なお、スリランカの主要都市コロンボにある企業・フロンティア・リサーチのエコノミスト、ティリナ・バンダワラ氏はフィナンシャルタイムズ紙に対し「資金調達コストの高さが人民元への切り替え傾向の主な理由のようだ」と語りました。

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