【カイロ秋山信一】シリア内戦を巡って、反体制派の和平協議交渉団は1日、仲介役の国連に対して、今月6日ごろに始まるイスラム教の断食月(ラマダン)に 合わせたシリア全土での停戦を提案したと明らかにした。ロイター通信が報じた。国連と米国、政権の後ろ盾であるロシアが対応を協議している。
2月に発効した一時停戦は形骸化し、和平協議も頓挫しており、ラマダン停戦の実現は困難とみられる。
報道によると、反体制派の交渉団は国連の潘基文(バンキムン)事務総長に書簡を送り、ラマダン停戦を提案した。停戦の対象はアサド政権と反体制派で、過激派組織「ダーイシュ」(IS)と国際テロ組織アルカイダ系勢力「ヌスラ戦線」は除外される。
だが、反体制派の有力武装勢力「イスラム軍」のアッルーシュ氏が交渉団の交渉責任者を辞任するなど、武装勢力の間では停滞する和平協議への失望感が高まっており、実際に停戦の用意があるかどうかは不明だ。
ラマダンはシリア国民の大半を占めるイスラム教徒の信仰心が高まる時期で、シリア内戦でも過去にラマダン停戦が模索されたことがあるが、順守されたことはない。