【カイロ秋山信一】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は4日、イラク北部キルクーク県ハウィジャ周辺で過激派組織「ダーイシュ」(IS)が最大で約3000人の避難民を拘束し、うち12人を殺害した情報があると明かした。ロイター通信が報じた。拘束目的など詳細は不明だが、キルクーク県ではクルド自治政府の治安部隊などがIS掃討を進めており、支配地域からの住民避難をISが妨害した可能性がある。
ロイターによると、UNHCRは「ISが4日にハウィジャ周辺の村落で避難民らを多数拘束した」との複数の情報を得た。非政府組織「イラク人権観測所」は目撃者の情報として「100〜120人のIS戦闘員がハウィジャ周辺から避難しようとした住民約1900人を拉致し、うち数十人を処刑した」と伝えた。人権観測所によると、ISは政府側の攻撃に備えて、住民を「人間の盾」として利用しようとしているという。
ハウィジャ周辺はISの実効支配下にあるが、イラク軍や警察、クルド治安部隊などが7月下旬から奪還作戦に着手した。政府側は包囲網を狭めており、住民らは戦火を逃れるために避難を始めていた。ハウィジャ周辺ではISが2014年6月に侵攻する前、40万人以上が居住しており、今も多数が残っているとみられる。
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