5 11月 2025 - 14:32
Source: Parstoday
ゾーラン・マムダ二氏とは?

米ニューヨーク州議会のゾーラン・マムダニ議員(34)が、先日のニューヨーク市長選挙に勝利し、シオニスト政権ネタニヤフ首相の逮捕を示唆するなど反イスラエル的立場を取ったことから、メディアで一躍有名になっています。

マムダニ氏は国民の支持と熱烈な選挙運動に支えられ、ライバルである元ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ氏とこれを支持する大富豪層、そして共和党のライバルであるカーティス・スリワ候補を破り、ニューヨーク市長に選出されました。報道各社によりますと、26人以上の億万長者と富裕なアメリカ人一族が、無所属で出た著名政治家のアンドリュー・クオモ氏を支援しようと数十億ドルを投じ、マムダニ氏の当選を阻止しようとしましたが、彼の熱烈な選挙運動と社会・経済に関するメッセージによって、これらの支出は奏功せずに終わりました。

 このニュースでは、ゾーラン・マムダニ氏の経歴をたどっていきます。

ゾーラン・カヴァム・マムダニ氏は1991年10月18日、東アフリカの内陸国ウガンダの首都カンパラにて、当時のウガンダの独裁者イディ・アミン大統領による国外追放政策によりアメリカに移住したインド系移民の家庭に生まれました。彼はニューヨークで育ち、ブラウン大学とニューヨーク大学でアフリカ・西アジア研究を学びました。こうした文化的背景、そして差別体験は、彼の正義観の形成に大きく影響することになります。2025年初頭、彼はシリア人アーティストのラマ・デワジ氏と結婚しました。

マムダニ氏は、ミスター・カルダモンという名前でのラップ活動から、学校のクリケットチームの設立、大学における「パレスチナの正義のための学生の会」支部の設立まで、様々な社会文化活動に関わってきました。また、ニューヨークマラソンに2回参加し、母国ウガンダに土地を所有しています。

マムダ二氏が正式に政界入りしたのは、2020年のニューヨーク州議会議員選挙でした。多文化が共存するブルックリン地区において、彼は瞬く間に民主党左派の有力者となりました。また、DSAアメリカ民主社会主義者に所属していたことから、手頃な価格の住宅、労働者の権利、州レベルでの人種差別との闘いといった理念を推進する下地を得ることになったのです。

マムダニ氏の政治的見解は民主社会主義を基盤としていますが、彼自身は自らを伝統的なレッテルを超越する存在だと見なしています。また、資本主義と新自由主義政策を強く批判し、富裕税、主要産業の国有化、労働組合の強化といった政策を支持しており、市長選では住宅危機の解決、インフラ整備、社会サービスの強化といった計画を提示しました。

マムダニ氏の最も重要な立場の一つは、パレスチナ問題とシオニスト政権イスラエルに対するBDS運動(ボイコット、投資撤収、制裁。イスラエルによるパレスチナ人抑圧を止めさせることを目的とする)を率直に支持していることです。彼はこれまでに繰り返し、イスラエルの政策を人権侵害として非難しており、米国の対イスラエル軍事支援の停止を求めてきました。ニューヨークでのネタニヤフ・イスラエル首相逮捕の可能性に関するマムダ二氏の発言は、ICC国際刑事裁判所の判決後、米国のメディアや政界で大きな反響を呼んでいます。

マムダ二氏はまた、西アジアに対する米国の軍事介入を批判し、地域紛争の解決に向けて対話を呼びかけており、この見解は民主党の急進左派の立場と一致しています。

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