リフキさんが店を開いたのは昨年1月5日。2013年に妻のチャンピカ・ダルマダーラさん(38)に会いに来日した時のことがきっかけだった。イスラム教徒(ムスリム)たちにとってスーパーで買える食べ物は少なく、インターネットで週1回注文して届けてもらっていた。だがネットを通じた購入は通常よりも割高で時間もかかり、食べ物の調達はイスラム教徒が日本で暮らす上で一番の悩みの種だった。
佐賀大大学院に留学していたダルマダーラさんも、大学でイスラム教徒の友人たちから食べ物の悩みを聞いていた。「県内にはイスラム教徒が約150人いる。いつでも何でも手に入るお店があれば--」。だが、開店の道のりは困難続きだった。外国人ということで、店の建物を借りるのに日本人の保証人を求められ、肉などを売る許可も取らなくてはいけなかった。
リフキさんが前に働いていたレストランの社長が保証人を引き受けてくれ、ライセンスを取る手続きも手伝ってもらい許可が出た。気づけば店舗の物件を用意してから開店まで2カ月の月日がたっていた。当初はビザも学生ビザや家族ビザだったため、店を開けられるのは週に28時間に限られた。
佐賀ハラルフードでは現在、約60種類のスパイスや羊肉、米など豊富なハラルフードをそろえる。開店以来口コミで客も増え、イスラム教徒はもちろん、今では県内外からイスラム教徒ではない人もスパイスなどを求めやってくるようになった。ダルマダーラさんは「学生は夜遅くまで勉強した後何か食べたくなった時、気軽に買えるところがなかった。今は午後10時くらいに電話が来て買いに来ることも多い」と話す。県内のイスラム教徒の食を支える店となった。
困難も多かったが、リフキさんは佐賀の人の優しさに助けられたという。「お店の看板や日本語の張り紙を書いてくれたし、隣に住んでるおばあちゃんは食べ物や靴をくれた。佐賀の人はみんな助けてくれる」と満面の笑みで答えた。
1月には次男のユヌスさんが生まれ、将来はレストランを開く夢も描く。もちろん使う食材は全てハラルフードだ。リフキさんは「値段もスーパーの半額程度とできるだけ安く買ってもらえるようにしている。イスラム教徒も日本人もたくさんの人に来てもらいたい」と話した。
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