フランス通信は数時間前、中国がインドとパキスタンに対し、紛争の激化を控えるよう「強く」要請したと報じました。
インドとパキスタン間の緊張が高まる中、パキスタンはあす11日日曜正午まで自国の領空を閉鎖しました。
カタール国営衛星通信アルジャジーラによりますと、パキスタンが領空を閉鎖したのは、同国軍が「インドがパキスタン空軍基地に対して一連の攻撃を行った」と発表した後のことです。
パキスタン航空機関は声明で「我が国の空域はあす11日正午(グリニッジ標準時同日午前7時)まで、あらゆる空の便・飛行携帯に対して閉鎖されたままとなる」と表明しました。
パキスタンは、緊張緩和に関してはインドが主導権を握っていると主張している。パキスタンのダール外相は10日土曜、マルコ・ルビオ米国務長官に対し、「インドが軍事行動を停止すればパキスタンは和平を検討する」と語りました。
一方、インドのメディアは、「パキスタンとの係争地カシミール地方シュリーナガル市で大規模な爆発があり、同地域有数の観光名所であるダル湖の奥に『ミサイルのような物体』が落下した」と報じています。
ロイター通信もカシミール警察の話として、「10日土曜午前にパキスタンがインドのジャンムー・カシミール地域を攻撃し、5人が死亡した」と報じました。
こうした中、PTVパキスタン国営テレビは、インドの電力網が「堅固な基盤」作戦の一環として行われたサイバー攻撃の影響を受けたと主張しました。
これに先立ち、アルジャジーラはパキスタンの北東部の都市シアルコートで「激しい衝突」があったと報じていました。また、パキスタン第2の都市ラホールおよびカラチ港湾の住民も、過去数時間の間に人口密集地の近くで爆発音が聞こえた、と報告しています。
アルジャジーラによれば、パキスタン軍は過去48時間以内に少なくとも77機の無人機を撃墜したと報告しました。
南アジア問題アナリストのマイケル・クーゲルマン(Michael Kugelman)氏は、インドとパキスタン間の夜間および朝方衝突について、アルジャジーラに対し「両国は公式には宣戦布告していないが、事実上戦争状態にある。敵対行為は激化しており、インドがパキスタンに新たな攻撃を仕掛けた後、パキスタンはほぼ即座に反応した」と述べています。
英紙ガーディアンが10日に報じたところによりますと、パキスタンのシャリフ首相はインドとの衝突が激化する中、国家司令部当局者らとの重要な会議を招集しました。
この機関はパキスタンの核兵器の管理、指揮、運用に関する主要な意思決定機関であり、通常は核問題を議論するために戦時中にのみ会合を開催しています。
一方、カシミール地方シュリーナガルから報道するジャーナリスト、ウマール・メフラージ氏はアルジャジーラに対し、「現地時間午前5時45分頃(グリニッジ標準時23時45分)、インド領カシミールの住民が実効支配線(LoC)付近で大きな爆発音を耳にした」と語りました。
さらに、10日朝のガーディアン紙の報道によれば、パキスタンのダール外相は、同国にはあらゆる選択肢があると語ったということです。
アルジャジーラによりますと、先進7カ国(G7)はインド・パキスタン間の軍事的緊張の高まりが地域の安定に「深刻な脅威」をもたらすとして警告しました。
インド軍は10日朝、国境で大規模な追加部隊動員を開始したと発表しました。
ガーディアン紙によれば、インド国防省はパキスタン間の緊張が高まる中、9日金曜にインド陸軍の32の歩兵大隊のうち14隊を2028年2月までに全国に配備、活動させると発表しています。
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