ハーメネイー師はこの演説で、ラマダン月の間もイスラエルがガザやレバノンで虐殺を続けていたことについて「イスラム共同体(ウンマ)にとってつらいことだった」としました。その上で、そうしたイスラエルの犯罪がアメリカの支持・支援のもと行われていることを指摘し、イスラエルは「地域における植民地主義国の代理勢力」だとしました。そして、「西側諸国は地域の勇敢な国民たちを(イランの)代理勢力だと非難するが、地域で唯一の代理勢力は他国に侵略やジェノサイドを行うイスラエルであり、それは第二次大戦後にこの地域に進出するために各国の手によって作られたものであることは明らかだ」と述べました。
ハーメネイー師はまた、「反テロを掲げる西側諸国が、自らの土地や権利を守るために戦う国民の運動をテロと呼び、イスラエルによる明らかなジェノサイドやテロについては沈黙するか、支援すらしている」と批判しました。
そして、イスラエルが長年にわたってパレスチナの要人をテロで暗殺してきたことを指摘し、「アメリカや一部の西側諸国は、イスラエルのこうした行動を支持し、他の国々も沈黙している」としました。
礼拝会場に入るハーメネイー師
ハーメネイー師は、この2年足らずでパレスチナ人の子供およそ2万人がイスラエルにより殺害されていることに触れ、「欧米でもこうしたイスラエルによる犯罪の事実を知り、デモを行っている市民はいる。情報が正しく行き渡るようになれば、こうしたデモはさらに拡大するだろう」と述べました。
そして、「この犯罪集団(イスラエル)はパレスチナの地から根絶されねばならない。そして 神の思し召しで根絶されるだろう。これを実現するために努力することは、すべての人間に課された宗教的・倫理的・人間的義務である」と述べました。
礼拝を執り行うハーメネイー師
一方、ハーメネイー師はイランを取り巻く情勢についても語り、「我々の姿勢は以前と変わらず、アメリカやイスラエルがイランに持つ敵意も変わらない」とし、「可能性は低いが、外国がイランに対して無謀な行動を仕掛ければ、必ず強力な反撃を食らうことになる。また、数年前と同じように敵がイラン国内に暴動を計画するようであれば、国民は当時のように強い姿勢で臨む」と語りました。
Your Comment