米NBCニュースは10日、匿名の米当局者の話として、同国とウクライナの代表団がサウジアラビアで会談する準備を進める中、トランプ米大統領が非公式の会合で補佐官らに対し、米・ウクライナ間で締結される予定の鉱物協定だけではウクライナへの支援再開には不十分だと伝えたと報じました。
これらの当局者は、トランプ大統領が和平交渉に関してウクライナのゼレンスキー大統領の姿勢を変えさせようとしており、ロシアへの領土割譲などの譲歩を促したいとも考えていることを明らかにしたということです。トランプ大統領はまた、ゼレンスキー大統領に対し、ウクライナでの選挙実施に向けた措置を講じ、大統領職の辞任を求めるとの観測も出ています。
この点について、ホワイトハウス国家安全保障会議のブライアン・ヒューズ報道官は、「サウジで開催される会議をもって、我々はより前向きなニュースが聞かれることを期待しており、ロシアとウクライナの戦争の最終的な終結を期待している」と述べました。
アメリカは過剰な要求を突きつけ、ウクライナに対し軍事支援と引き換えに同国の鉱物資源5000億ドル相当分の権益を要求していました。しかし、ゼレンスキー大統領は、戦争中の米国による対ウクライナ支援はこの金額とは無関係だとして、この要求を拒否していました。
ゼレンスキー氏はまた、米国が提案した合意にはウクライナが和平協定の一環として要求していた安全保障の保証が一切含まれていないとも主張していました。しかし、現在ではゼレンスキー氏が態度を変え、トランプ氏に譲歩するとの見方が強まっています。
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