この記事では、この重要な葬儀に関する各専門家の分析をまとめて見ていきます。
イラン紙「ケイハーン」は、今回の葬儀に大勢の市民が参列したことについて、「レバノンの空港は、命令や強制ではなく情愛と忠誠心に満ちた心情から、長年にわたり抵抗の声を高らかに掲げ続けた人物の葬送に向かう参列者であふれかえっていた」と報じました。また、「これは単なる葬儀ではなく、抵抗運動の指導者の手に握られた旗を銃弾と砲火で倒せると思い込んでいた勢力に対する断固たる反応である」としました。
レバノン人専門家「葬儀は敵に対する抵抗の一環」
レバノン人専門家のフセイン・ムルティザー氏は、今回の葬儀に大勢の人々が参加したことは「抵抗勢力の指導者および、抵抗勢力そのもの、そしてその戦略的選択肢に対する新たな友愛と忠誠心」「敵に対する戦いの一環」であるとし、人々が抵抗勢力への支持し、ヒズボッラーがレバノン政権の一部であることを示したと分析しました。
パレスチナ抵抗組織幹部「ナスロッラー師の葬儀は米・イスラエルへのメッセージ」
パレスチナ抵抗運動の1つ「サービリーン」のヒシャム・サリム事務局長も、「ナスロッラー師の葬儀は、アメリカとイスラエルに対し、『抵抗勢力は依然として強く、今後も自らの歩みを続ける』『我々はパレスチナを解放し、聖地ベイトルモガッダス・エルサレムで礼拝する』というメッセージを突きつけた」と語りました。
ナスロッラー師の葬儀はヒズボッラー継続性の証
レバノンのテレビ番組「ビジョン2030」の司会者で政治アナリストでもあるアルバート・コスタニアン氏は、フランス第24チャンネルとのインタビューで「ナスロッラー師は政治指導者であっただけでなく、地域で広範な影響力を持つ宗教指導者でもあった。イスラムの預言者一門を信奉する人々の多くは、彼を歴史に残る指導者かつ改革者だと考えている。ナスロッラー師の葬儀は単に彼を称えるためだけではなく、ヒズボッラーというイスラム抵抗組織が国際レベルで継続していくものであることを示すためでもある」と語りました。
