14 3月 2020 - 16:14
イラン外務省が米利益代表を呼び出し 米大統領の憶測発言を受けて

イラン外務省は、イラクにある多国籍軍基地への攻撃の責任はイランにあるとしたトランプ米大統領の発言を受けて、アメリカの利益代表を兼ねる駐イランスイス大使をイラン外務省に呼び出しました。

(ABNA24.com) トランプ米大統領は12日木曜日、イラクのアル・タジにある多国籍軍基地が攻撃された件に言及し、攻撃の責任はイランにあると発言しました。同大統領はその根拠とする証拠を何ら示していません。

これまで、同基地の攻撃について、どの勢力からも犯行声明は出ていません。 一部の専門家は、米国がイラク民兵組織ハシャド・アルシャビの拠点の攻撃と抵抗組織の指揮官を暗殺したいために下地作りを繰り返している可能性があると分析しています。

こうした中、米国は13日金曜未明、イラクの4州にあるハシャド・アルシャビの基地を攻撃して数十人のイラク軍兵士と警察官らを殺害しました。

イラン外務省のムーサヴィー報道官は14日土曜、米国の利益代表を兼ねる駐イラン・スイス大使を呼び出し抗議したことを説明し、「その席上でスイス大使に対し、米大統領は他人を非難するのではなく、イラク国民の間の憎悪の主要因となっているイラクでの非合法な米軍駐留、イラクの指揮官や兵士の殺害が、自国の誤った政策だということを現実として受け止めるべきだと述べた」としました。

ムーサヴィー報道官は、スイス大使に米国側の軽率な行動とそれによる結果を警告したことを強調し、「この面会では米国の利益保護も強調された。しかし、米国がイラクで展開する誤った政策が、現在の緊張を招いている。米当局者、特に同国大統領は根拠のない感情的で危険な発言を行っており、その責任を免れることはできない」と強調しました。

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