米国の大学・学術団体によるこの共同声明は、同国の名門ハーバード大学が大学の独立性を脅かしているとしてトランプ政権を批判したことを受けてなされたものです。ハーバード大学はトランプ大統領による数十億ドルの資金凍結の阻止、および大学の自由を守ることを主張し米国政府を提訴しました。
トランプ大統領は、キャンパス内で続くイスラエル批判・パレスチナ支持デモを「反ユダヤ主義」だとして、それらを制御できていないと判断したハーバード大学やコロンビア大学など複数の大学への政府資金援助を打ち切りました。
マサチューセッツ州ボストンの連邦地方裁判所に提出されたハーバード大学の訴状では、トランプ大統領が米国の主要大学における先端研究資金への大規模な攻撃を開始したと述べられています。
トランプ政権はハーバード大学に対し、2023年10月以降に作成された、いわゆる反ユダヤ主義に関するすべての報告書の閲覧・調査を求めました。米国政府は、国内の名門教育機関を自らの政策に同調させようとしています。
ハーバード大学は今月14日、同大の学生、教授会、カリキュラムの監視というトランプ政権の無数の要求を拒否しました。トランプ氏は各大学が「リベラルに偏りすぎている」と批判しています。
しかし、大学側が政府側の要求に応じなかったことを受け、トランプ大統領は各大学に対する23億ドルの資金提供を凍結すると発表しました。
さらに、ハーバード大学当局者らに対しては、政府側からの要求に応じない場合、同大学に対する総額90億ドルの連邦政府助成金と一連の契約が停止の危機に陥るとの警告がなされました。
こうした中、リンダ・マクマホン米教育長官は22日、トランプ政権の政策に対する国内大学からの反対を受け、コロンビア大学とハーバード大学の学長らと「法律遵守を確実にする方法」について話し合ったことを明らかにしました。
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