22 4月 2025 - 20:46
Source: Parstoday
イラン外相「米は我が国が武力に屈しないことを熟知」 ロシア・トゥデイのインタビューで

イランのアラーグチー外相がロシア・トゥデイのインタビューで、コーカサス地域における平和の確立および、アルメニア・アゼルバイジャン間の平和条約の支持におけるイランとロシアの連携的な役割を強調しました。

 アラーグチー外相は20日夜に放送されたロシアのニュース局「ロシア・トゥデイ」のインタビューで、国際協力や地域問題、ロシアとの戦略的関係に関するイランの立場について説明しました。以下は記者とアラーグチー外相の質疑応答の内容です。

イラン、ロシア、中国の三国間協力の発展

国際的な課題に直面しているイラン、ロシア、中国の三国間協力についてどう考えているか?

現在の世界情勢においてはイラン、中国、ロシアの協力が不可欠である。我々はイランの核問題について三者協議を開始し、これまでに数回の会合が開催された。我々はこうした議論を継続し、他の議題にも広げていく準備ができている。 3カ国の連携した行動により、世界の平和と安全に向けた効果的な措置を講じることができ、我々はこの道を真剣に考えている。

南コーカサスにおけるイランとロシアの役割

ロシア当局者との最近の会談では、コーカサス地域の情勢について話し合ったのか? イランとロシアはこの地域でどのように影響力を発揮できると思われるか?

私はラブロフ外相とコーカサスについて詳細な話し合いを行った。この地域におけるイランとロシアの政策は連携しており、我々は常に協議を行っている。我々は「3+3」イニシアチブ(アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージア、イラン、トルコ、ロシア)のスタートを切った。ジョージアはまだ参加への躊躇が残っているが、これらの躊躇が解消されることを願っている。我々は、コーカサスの問題は地域諸国の存在によって解決されるべきであり、地域外諸国の軍の存在は有害であると考えている。我々はアルメニアとアゼルバイジャン共和国間の平和条約を支持しており、その調印によりこの地域における経済・政治協力の新たな段階が始まることを願っている。

前例のないイラン・ロシア関係

イランとロシアの関係の展望はどのようなものと考えられるか?

我が国とロシアの関係はかつてないほど緊密かつ強固なものとなっている。我々は、この関係を戦略的レベルにまで高める包括的戦略パートナーシップ協定を締結している。現に今、大規模な経済プロジェクトが進行中であり、我々の貿易は飛躍的に成長した。我々は制裁を念頭に経済協力を企画しているため、制裁は大きな障害にはなっていない。我々の政治協議は非常に緊密であり、意見の相違はあるものの、ほとんどの国際問題に関して同様の立場を取っている。私が米国との間接交渉に先立ってモスクワを訪問したことは、我々が対ロシア関係に真剣であることを示すものである。我々は困難な状況でも友人を忘れず、自らの立場を調整している。

イラン核問題におけるロシアの役割

ロシアは、イラン核問題の解決に向けどのような役割を果たせると思われるか?

ロシアは常に核問題の平和的解決における先駆者であり、イラン核合意をめぐる交渉において建設的な役割を果たしてきた。ロシアは自らの提案や教示により道を開いてくれた。ロシアは、国連安保理における自らの立場および良好な対イラン関係からして、イランと米国の間の間接交渉での公正な合意の成立に寄与しうると思われる。この問題は、プーチン大統領およびラブロフ外相との最近の会談でも議論されている。

脅迫に対するイランの立場

イスラエルの脅威を考えると、同政権がアメリカの後方支援なしにイランを攻撃することは可能と思われるか?

イスラエルは過去と現在、そして将来においても、仮にアメリカの支援があったとしてもイランを攻撃する力はない。我々は自国を守る能力を持っており、イスラエルとアメリカは我々の対応力の強さを認識している。イランは自国を防衛する能力が非常に高いため、軍事的脅迫は実行されないと見ている。我々は、他者からの圧力や脅迫によって、自らの尊厳、名誉、利益を損なうことはない。軍事的脅迫が実行される段階には至らないと思われる。なぜなら私が思うに、世界が我々を認知しているとともに、我々が巧みに自己防衛する方法を知っていることをアメリカも心得ているからである。

シリア情勢とイランの立場

最近の情勢変化を踏まえ、シリアにおけるイランとロシアの協力はどのようなものと言えるか?

シリア情勢の変化は憂慮すべきものである。イスラエルによるシリア領土の占領は今なお続いており、地域紛争も発生している。シリアにおける領土保全と和平の維持は、イランとロシアにとって極めて重要である。我々は現在のシリア政府と交流しておらず、またそうすることを急いでもいない。我々は過去にシリア政府と協力したことがあり、平和の実現に貢献しうる方法を知ってはいるが、それはあくまでもシリア政府の意志に委ねられる。我々は地域諸国の政府と協議しており、シリア政府が安全と平和、そして包括的政権を確立するのを待っている。要望があれば、我々はそれに応じて手助けするだろう。

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