ネタニヤフ首相は25日、「我々はシリア南部から撤退しないが、テロリスト集団がそこに留まることも許さない。シリア南部からあらゆる武装勢力が一掃される必要がある」と主張しました。
シリア市民がネタニヤフ首相に抗議「シリアは占領者のための場所ではない」
シリア国内のタルトゥース、ダルアー、ラタキア、スウェイダ各都市で25日、市民らが抗議集会を開き、同国ゴラン高原の村や町に対するイスラエルの侵略への反対姿勢を強調し、イスラエル当局者の最近の発言とシリア領土を狙うその姿勢を非難しました。抗議に参加した市民らはプラカードを掲げ、その中の1枚にはネタニヤフ首相に向け「黙れ、ネタニヤフ。我々シリア人は皆団結しており、自国を守っている」という文句が書かれていました。
シリア国民対話会議「イスラエルはシリア占領を止めるべき」
シリア国内の各民族・宗教指導者らが集まって今後の国の体制について話し合う「シリア国民対話会議」が24・25両日に首都ダマスカスで開催され、最終声明で、同国の統一、国家主権、領土保全の維持および、一切の分裂・分断を拒否することを強調しました。そして、イスラエルによるシリア領への攻撃を国家主権の侵害として非難するとともに、撤退を求め、国際社会に対しイスラエルに侵略停止を迫るよう求めています。
トルコ外相「イスラエルは領土拡大を狙う」
トルコのフィダン外相は、イスラエルのネタニヤフ首相の最近の発言を受けて「イスラエルは領土拡大を狙っている」と述べ、「シリア国民はイスラエルに自国の領土を占領させないだろう」としました。
イスラエル戦争相「シリア南部でレバノン南部の二の舞は許さない」
イスラエルのカッツ戦争相は、25日に行われたイスラエル軍戦闘機によるシリア南部への攻撃について「我々はシリア南部がレバノン南部の二の舞になることを許さない。シリア側勢力による、南部への軍事インフラ設置を狙ったいかなる試みにも、我々は対処するだろう」と述べました。
ハマス「国際社会は沈黙すべきではない」
ハマスは声明を発表し、イスラエルによる陸空からの対シリア攻撃に対応するよう国際社会に求めました。ハマスはこの中で、「我々はシリアに対するイスラエルの犯罪的侵略を最も強い言葉で非難する」とし、「イスラエルの攻撃はシリアの国家主権に対する公然たる侵害であり、アラブ諸国に対する横暴な政策の延長として行われている」としました。
