【ParsTodayイラン】ペゼシュキヤーン大統領は25日夜、テヘランでラブロフ外相と会談し、「両国は二国間の枠組みで、また上海協力機構、ユーラシア連合、BRICSなどの地域・国際的組織を通じて、協力の強化を追求している」と述べました。ペゼシュキヤーン大統領はまた、「イラン・ロシア関係は深まっている」と述べ、特に今年1月に両国間で締結された包括的戦略協定を含む各種協定の実施プロセスを加速させる必要性を強調しました。
効果的な相互協力の継続で利益を共有するイランとロシア
ラブロフ外相もこの会談で、「イラン・ロシア間の協力拡大プロセスの継続・加速をはかるとともに、両国間の合意、特に包括的戦略協定の履行に全力を尽くす」と述べました。
また、イランのユーラシア経済連合への加盟手続き完了は、特に経済・通商分野における両国関係を強化する新たな効果的手段であるとし、「イランとロシアは、効果的な相互間地域協力の継続に多くの共通の利益を持っている」と述べました。
急速に発展するイラン・ロシア間の経済協力
一方、イランのアラーグチー外相もテヘランでラブロフ外相と共同記者会見し、「建設的で詳細な協議を行うとともに、さまざまな問題を検討した」とし、「急速に進展している二国間協力と経済協力について協議した。我々の協力はエネルギー、鉄道、農業、観光などの分野で行われている。さらに、地域問題についても良好な協議ができた」と語りました。
拡大するイラン・ロシア間の貿易
ラブロフ外相も記者会見で、「制裁による圧力にもかかわらず、昨年におけるロシア・イラン間の貿易は13%以上増加した」としました。また、「地域・国際問題が検討された。ロシアとイランは国連憲章に基づき、各国の主権平等の原則に依拠した上で、国際的な問題を解決していくことを決意している」と付け加えました。
ロシア外務省報道官「米国の一方的な対イラン制裁は違法」
今回のラブロフ外相のイラン訪問にはロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官も同行しました。ザハロワ報道官は「イラン核合意をかいくぐる形で行使された米国の一方的な制裁はすべて違法かつ不当だ」と語りました。
今回のロシア外相とイラン高官らとの会談について、イランのロシア問題専門家であるダーリウーシュ・サファリーネジャード氏は、テレビ番組のインタビューにおいて「米露首脳が接近する中、このレベルの訪問が行われるという事実は、国際舞台におけるイランの重要性を示している」と語りました。
同氏はまた、「現在、イラン、ロシア、中国は世界の新興大国であるとともに、最も影響力のある3大国でもある。今後はこうした傾向の中で、これらの国の間に世界の政治と経済の権力の中心が確立されるだろう。経済分野に視点を投じても、この3カ国の組み合わせは大きな出来事を生み出す可能性がある」としました。
外交政策とロシアを専門とするイラン人アナリストのルーホッラー・モダッベル氏も、「ラブロフ外相のイラン訪問は、ロシアがイランとの関係を非常に友好的なものと捉えていることを明確に示している」と語りました。
こうした専門家の視点から見ると、いわゆる欧州トロイカと称される英仏独は現在、世界情勢において何ら役割を果たしておらず、もはや壊滅的状況にであるため、米国でさえウクライナ和平交渉から欧州トロイカを排除していること、またこうした事例は、イランとロシアが「双方が勝者となる協議」に参加するために友好関係を深めるべきことを物語っています。
