29 4月 2025 - 19:46
Source: Parstoday
アッバス議長による主導の失敗;イスラエルの犯罪激化と同時に進むパレスチナの分裂

英ロンドンに拠点を置くオンライン・ニュース事業、ミドル・イースト・アイによりますと、ガザ危機とパレスチナ人追放の脅威のさなか、アッバス・パレスチナ自治政府議長は団結の促進ではなく、パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスを非難し国家分裂への自身の関与を否定することで、然るべき指導者としての役割を果たす機会を逸しています。

 ミドル・イースト・アイは記事の中で「ガザの惨事に直面して、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長は統一計画を提示せず、逆にハマスを非難し、国家分裂に関する自身の責任を否定している」と報じました。

アッバス議長は、国際的な監視の下でハマスが勝利した2006年の選挙の結果を受け入れず、ガザ地区とヨルダン川西岸地区の分離を煽った形となりました。この分裂により、パレスチナは3つの領土に分割されました。

パレスチナ研究センターが2024年9月に実施した世論調査では、アッバス議長に投票するパレスチナ人はわずか6%だったということです。また、人民戦線や国家イニシアチブなどの組織がアッバス議長の演説をボイコットしたことも、溝の深さを物語っています。

アッバス議長は過去20年間、国民的和解に向けた計画を一切提示していません。

シオニスト政権イスラエルは入植地を拡大し、2022年に数百人のパレスチナ人を祖国から追放し、ヨルダン川西岸で150人を殺害し殉教させるなど、併合計画を進めています。しかし、アッバス議長は治安面でイスラエルと連携しているにもかかわらず、入植者の暴力に対処しきれていません。シオニストが停戦協定に違反している中での、自治政府へのガザ引き渡しを促すアッバス議長の要求は非現実的と言わざるを得ません。

パレスチナ人は追放の脅威とシオニストの犯罪に直面している中、団結を促す指導者を必要としています。しかし、アッバス議長は分裂に追い打ちをかけることで、共通の敵に対するパレスチナを弱体化させた形となっています。

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