15 3月 2025 - 14:21
イスラエル政府と軍中枢、ガザの女性を標的とする命令か――国連が報告

国連人権理事会の調査委員会は13日、パレスチナ自治区ガザにおいて、イスラエルが民間人の女性を標的とする組織的な攻撃を行い、殺害や出産に関する診療の妨害などの行為を続けているとする報告書を発表した。報告書は、これらの行為が「人道に対する罪」および「戦争犯罪」に該当すると指摘し、イスラエル政府や軍の中枢から「明確な命令」あるいは「暗黙の奨励」があった可能性を強く示唆している。

ガザの女性たちが直面する恐怖と苦しみ

調査委員会は、2023年10月の戦闘開始以来、ガザおよびヨルダン川西岸でのイスラエル治安部隊やユダヤ人入植者による暴力の実態を重点的に調査。特にパレスチナ人女性に対する襲撃や人権侵害が深刻であることが明らかになった。イスラエル側の協力は得られなかったものの、被害者や目撃者の証言、写真・映像の分析を通じて、戦火の中で女性たちが受ける耐え難い苦しみが浮き彫りになった。
 

イスラエル政府と軍中枢、ガザの女性を標的とする命令か――国連が報告

母となる権利すら奪われる現実

報告書では、妊婦が医療を受けられず命を落とすケースや、新しい命を宿すはずの母親たちが恐怖と絶望の中で出産を迎える現実も指摘された。爆撃の中で十分な医療を受けることができず、出産時に亡くなる女性も後を絶たないという。ある証言者は、「私たちは生きることさえ許されないのです」と涙ながらに訴えた。

ガザの女性たちは、戦争の犠牲者であると同時に、最も無防備な存在として狙われている。国際社会は、この深刻な人権侵害を放置してはならない。

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