デドフ大使は最近、BRICSが運営する国際チャンネル・TVBRICSとの独占インタビューで、貿易、文化、観光におけるロシアとイランの協力について語りました。デドフ大使はこの中で、「ロシアとイランの貿易は概ね好調であり、両国間の今年の貿易額は昨年の42億ドルから約15%の増加が予想される」と述べました。
銀行間協力
デドフ大使は、イラン国内銀行のキャッシュカードがロシア国内で利用可能になっており、ロシアのカードも間もなくイランで使用可能となると明かしました。その上で、「両国は金融・銀行システムを通じて自国通貨による相互決済にほぼ完全に切り替え済みだ。これらの措置により経済協力の範囲が拡大することになる」と述べました。
莫大な収益を生み出す市場
デドフ大使はさらにEAEU・イラン間の自由貿易協定にも言及し、「現在、EAEU圏は1億9000万人もの人口を抱える大市場であり、イランに対し製品輸入時の条件面での優遇、通関手続きの簡略化、技術規制の緩和といった措置を提供している。同様にEAEU圏の輸出業者も、イラン市場で同様の条件を享受できる。これは国民の利益にかなう、完全に相互間利益をもたらす協力である」と付け加えました。
文化関連イベント
また、両国間の文化協力についても、今年6月にイランにおいてロシア文化デーが開催される予定であることを明かしました。
観光分野
さらに観光分野については、「両国間の観光往来数は2024年に13%の増加を記録した。ロシアを訪れるイラン人観光客の数は大幅に増加しており、同時に5000人のロシア人観光客がイランを訪れている」と述べました。
核・原子力分野
一方、イランへの原子力協力については、イラン南部ブーシェフル原発の第2、第3号機の建設を含む平和的核エネルギー関連のプロジェクトが実施段階にあるとしました。また、医療用同位元素の分野でも協力が行われており、この協力により患者の治療レベルが向上することになると述べました。
国際プラットフォーム
デドフ大使は「イランとロシアの関係強化におけるBRICSの役割をどのように評価するか?」という質問に、「BRICSはイランのパートナーとの協力のための重要な国際プラットフォームである。なぜなら、国際法、国家主権、相互利益の尊重、各国が独自の発展の道を選択する不可侵の権利の正式承認、そして連帯と相互援助を含むこの組織の価値は、ロシアとイランによって完全に認められているからだ」と述べました。
イラン・ロシア関係に関するその他のニュース
駐露イラン大使のカーゼム・ジャラーリー氏は最近、ロシアのミハイル・ボグダノフ外務次官と会談し、シリアやパレスチナ情勢をはじめとするさまざまな地域・国際問題について意見交換を行いました。
また、イラン民間航空機関長官とロシア民間航空局長との会談では、両国の航空関連法の共通化促進および、航空業界における交流の加速が決定されました。また両者はこの会談で、空港分野における共同法案の起草にも合意しました。
一方、イラン、ロシア、中国の海軍艦隊が参加する海上合同演習「海上安全保障地帯2025」が10日、イラン南東部チャーバハール港で開始されました。
342/
Your Comment