AP通信によりますと、トルコでは自国通貨リラの下落に加え、同国のエルドアン大統領が実施した異常な経済政策によりインフレが急激に加速しました。その結果、多くの家庭が食費や住居費の確保に困難をきたし、子供たちは生計のために働かざるを得なくなっているのが現状です。ユニセフ・国連児童基金およびトルコ統計研究所の共同報告書では、2023年にはトルコの2200万人の子供のうち約700万人が貧困生活を送っているとされています。
AP通信の記事では、トルコの子供たちが両親と一緒に家族のためにわずかな収入を得ようとゴミ箱の中のリサイクル可能な素材を探しているほか、多くの家庭が家賃、各種の支払い、その他の基本的な支出の支払いに苦労しており、子供に必要な衣服、書籍、靴の入手にも苦労している様子が報じられています。
トルコは躍動的な経済を有し外国人投資家にとって魅力ある、強力かつ影響力のある国として国際舞台で自らの存在を顕示してはいるものの、同国の就労する子供たちやゴミ箱をあさる家族の姿はエルドアン政権によるこうした演出とは全く対照的です。
トルコで20年間にもわたり権力の座に君臨しているエルドアン大統領は、自らが率いる党の社会計画を擁護し、同国における一連の禁止、弾圧、剥奪、貧困の時代は終わったと主張しています。
エルドアン大統領は11月のG20・主要20カ国サミットでの演説で、「トルコの社会保障制度は世界で最も包括的かつ総合的な社会保障制度の一つであり、トルコ政府は貧困の完全な撲滅まで取り組みを継続する」と主張しました。
しかし、トルコでは4人の子供を持つ家族には政府が約170ドルを援助していますが、このお金はすべて家賃に消え、子供たちはその恩恵を受けられていないのが現実です。
トルコ国民は自国の実際のインフレは政府の公式統計よりもはるかに高く、低所得層に対する政府の補助金は彼らの生活に目に見える影響を与えていないと考えています。
専門家らも、数百万もの貧しい国民にとって政府の援助だけでは不十分で、多くの親が子供に服を買うか家賃を払うか、あるいは子供たちを学校に通わせるか家族の収入を少しでも増やすための労働力として使うかの苦渋の決断を迫られていると指摘しています。
貧困分野の研究者で活動家でもあるハジャル・フゴ氏は、「トルコでは学校を中退するか、週に4日働いて1日勉強するプログラムに参加しなければならない焼け焦げた世代を育てている」と語っています。この範疇に属する子供たちは、政府の最低賃金の一部を受け取っています。
フゴ氏はまた、トルコでは現実に200万人もの子供たちが絶対的貧困の中で暮らしていることを指摘し、トルコの子供たちに提供されている「就労と並行した教育」計画が教育プログラムではなく、実際には安価な労働力を引き寄せるための計画であると述べています。
AP通信は、生後数年間で教育を受ける機会を剥奪された子どもたちは、身体的にも学力的にも成長しない可能性が高く、生涯にわたり恵まれない状態に置かれることになると伝えています。