ハッジ(メッカ大巡礼)期間が到来しました。情熱溢れ内容豊かなるこの儀式の創始者である預言者イブラーヒーム(AS)について、画像とクルアーン(コーラン)の内容で追う連載“マスジド・ル・ハラームから“をABNA の読者の皆様に捧げます。
至高なる神はクルアーンの中でこのように仰います。
وَمَنْ أَحْسَنُ دِينًا مِمَّنْ أَسْلَمَ وَجْهَهُ لِلَّهِ وَهُوَ مُحْسِنٌ وَاتَّبَعَ مِلَّةَ إِبْرَاهِيمَ حَنِيفًا وَاتَّخَذَ اللَّهُ إِبْرَاهِيمَ خَلِيلًا ﴿۱۲۵﴾
アッラーに真心こめて服従、帰依し、善い行いに励み、イブラーヒームの純正な信仰に従う者以上に優れた者があろうか。
クルアーン第4章アン・ニサー(婦人)125節
クルアーン解説書“タフスィール・ヌール“より
神に服従するということは、神の決定に満足する以上のことである。
なぜならば満足の段階において、満足する人間は自らをある程度の価値をもって見ている。しかし服従の段階において、その人は神のみ前にある自らに価値を見出しません。
«حَنيف»とは、逸脱の道より真理に傾く者のことである。それに相対し«جنيف»とは真理よりも逸脱に傾く者のことである。
«خَليل»という単語は、「友」を意味する«خُلَّت»、または「必要」を意味する«خَلَّت»を語根といているがここでは1番目の語根が相応しいと言える。
伝承によればイブラーヒームが神の友という地位は、彼の数多いサジダ(神への平伏)、貧しい者たちへの(食事の)振る舞い、夜間の礼拝、願い出を拒否しないこと、もてなしの精神により与えられたものです。
聖預言者ムハンマド(SAW)とその一門は、預言者イブラーヒームが伝えた教えに従うものたちであります。
«أَوْحَيْنا إِلَيْكَ أَنِ اتَّبِعْ مِلَّةَ إِبْراهِيمَ حَنِيفاً»
そこでわれはあなたに啓示して、「純正なイブラーヒームの道に従え。」と(告げた)。かれは、偶像信者の仲間ではなかった。
クルアーン第 章アン・ナフル123節
この節のメッセージ
*最も優れた教えはイブラーヒームの教えである
«وَ مَنْ أَحْسَنُ دِيناً»
*心を神に委ねよ。
*行いの面では、善を行う者であれ。
*神が選んだ者を手本として従え。
*虚偽(逸脱)に背を向ける者は誰でも、神の友になる準備を整えたようなものである。
神への服従と人々への善行が、神の教えのウスール(根、原則)である。
宗教の原則、信仰と行い。その両方が確固としたものでなければならない。
手本は神の愛する者でなければならない。
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