ハーメネイー師は26日月曜、パキスタンのシャバズ・シャリフ首相と同行代表団との会談において、イスラム世界におけるパキスタンの特別な立場に言及し、「ガザにおけるシオニスト政権イスラエルの犯罪を阻止すべく、イランとパキスタンが共同で効果的な活動を行う必要がある」と強調しました。
この会談の冒頭において、ハーメネイー師はパキスタン・インドの間の紛争終結に満足の意を表すとともに、「この両国間の対立が解消されるよう希望する」と述べています。また、過去数年にわたりパキスタンがパレスチナ問題に関して非常に良好かつ強固な立場をとっていることを指摘し、「近年、イスラム諸国にとって対イスラエル関係正常化への誘惑は常にあったが、パキスタンは一度もこうした誘惑に影響されたことはない」としました。
ペゼシュキヤーン・イラン大統領も最高指導者とパキスタン首相との会談に同席
ハーメネイー師はまた、現代世界においてイスラム共同体がより大きな力を発揮する壮大な可能性を秘めていることに触れ、「世界の好戦主義者たちが不和と戦争を煽ろうと多くの動機を企んでいる状況において、イスラム共同体の安全を保証できるのはイスラム諸国間の団結、そしてこれらの諸国間の関係向上だけである」と付け加えました。
また、パレスチナ問題をイスラム世界の筆頭課題だとし、ガザの惨状に触れるとともに「ガザの状況は、欧米の一般市民らがデモ実施により自国政府に抗議するところまで達しているが、残念ながら同じ状況下で、一部のイスラム政府はシオニスト政権に肩入れしている」と指摘しています。
パキスタン首相及び随行代表団と会談するハーメネイー師
さらにハーメネイー師は、「イランとパキスタンは協力してイスラム世界に対する影響力を持ち、パレスチナ問題を誤った道から正しい道に導くことができる」と強調するとともに、「我々はイスラム世界の将来について楽観的であるが、このことは、多くの出来事により裏付けられている」と述べました。
ハーメネイー師はこれまで常に、イランとパキスタンの関係を常に温かく同胞的なものだとみなしてきており、その例として、強制された戦争におけるパキスタンの良好な立場・姿勢を挙げ、「各方面における両国間の現在の協力は期待されていたほどではない」との見方を示し。「両国は多くの分野で互いに助け合うことができ、今回の訪問が特に経済、政治、文化など様々な分野での交流の全面的な拡大に寄与するよう期待している」としています。
そして、「イランとパキスタンはECO経済協力機構のさらなる活発化に向け協力する必要がある」と強調しました。
ペゼシュキヤーン・イラン大統領も出席したこの会談で、シャリフ・パキスタン首相はハーメネイー師との会談に大きな喜びを表すとともに、「パキスタンとインドの間で生じた危機の鎮圧にイランが積極的に関わったことは評価に値する」としました。そして、最近の紛争に関する情勢変化について説明する中でガザ問題に言及し、「誠に遺憾ながら、国際社会はガザの惨事を終結させる上で効果的な行動を全く取っていない」と語りました。
パキスタンのシャフバズ・シャリフ首相
シャリフ首相はまた、テヘランにおける今回の良好かつ建設的な会談にも言及し、「今回の訪問が両国関係のさらなる拡大への道を開くものとなるよう希望する」と述べています。
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