イスラエル公共放送は2日、政府が軍に対し、ガザ地区に通じる全検問所を閉鎖するよう命令したと報じました。イスラエルのネタニヤフ首相事務所は、ガザ地区へのすべての物資と支援物資の搬入が2日朝から禁止されたと発表しました。人道支援物資の運搬トラックのガザ入域を禁止する決定は米国との調整のもとで行われ、この決定が下されたのは、ガザ地区における停戦合意の第1段階の終了によるものです。なお、停戦合意の第1段階は第2段階に入る合意がないまま今月1日に終了しました。
また、イスラエル政府はガザ地区への電力も遮断することを検討していると伝えられています。
ガザ抵抗勢力は戦闘再開への備えを強化
カタールのニュース局アル・アラビ・アル・ジャディードは、ガザ地区のパレスチナ抵抗組織がイスラエル側のこうした動きを受けて、戦闘再開の可能性に対処すべく準備を強化していると報じました。
ハマス幹部「完全停戦が実施されるべき」
ハマス幹部の1人、マフムード・マルダヴィ氏は2日、ハマスとして停戦合意の第1段階の延長には決して同意せず、合意済みの内容に基づいて合意の全段階の実施を目指すと発表しました。同氏はまた、「ネタニヤフ首相は人々を兵糧攻めにすることで戦場での敗北を補填し、それにより自ら目標を達成できると錯覚しているが、それは決して成功しないだろう」と述べました。
エルサレムで反ネタニヤフ・デモ、衝突に発展
イスラエル政府が停戦合意履行を妨害していることを受けて、占領下の聖地ベイトルモガッダス・エルサレムではハマスとの停戦合意の継続・支持を訴えるイスラエル人らがデモを行い、治安部隊が出動する騒ぎになりました。このデモで、参加者数名が治安部隊に逮捕されました。一方、イスラエル情報筋は、エジプト・カイロでの交渉が奏功せず、ネタニヤフ首相がガザでの戦闘再開を検討していると伝えました。
イスラエル政権内で対立が激化
イスラエルの第13チャンネルTVは2日、ネタニヤフ首相およびイスラエル諜報機関シャバクの長、軍内のイスラエル人人質問題責任者の3者の間で不信がピークに達しており、最近の閣議ではお互いに罵り合いや暴言、侮辱にまで発展していると伝えました。
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