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source : bitterwinter
金曜日

16日 8月 2019年

15:29:36
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河南省 回族ムスリムの信仰を集中的に取り締まる

中国共産党は5か年計画の一環として新疆外に住むムスリムの「中国化」を進め、その文化と宗教を排除している。最初に標的になったのはイスラム関連のシンボルだ。


中国中央部、河南 省 の洛陽 市 には 回族 ムスリムの人口が集中している。モスク、民族関連の店舗、ホテルなどの商業施設も多い。建物にはイスラム教のシンボルや装飾があしらわれている。2017年12月に中国共産党のイスラムに対する新たな法律が施行され、その次に 新疆ウイグル自治区 外に住む全中国人ムスリムを「中国化」する5か年計画が始まって以来、市内では建築の一部分まで含め、イスラム関連のシンボルすべてが消え去りつつある。アラビア語の看板やアッラーフ・アクバル(「アッラーは偉大だ」)といった語句は撤去されたり、覆い隠されたりしている。

イスラム関連のシンボル、建造物はすべて撤去
ある情報提供者がBitter Winterに語ったところによると、最近、洛陽市瀍河回族 区 の宗教局が、回族のモスクからイスラム様式のドーム型建造物をすべて撤去しなければならないと指示する文書を出したという。

洛陽市瀍河回族区のいくつものモスクからドームが撤去された。
情報提供者によると、集中的な取り壊しキャンペーンは6月に始まった。既に北窯 街道、東駅、新街などのいくつものモスクからイスラム様式のドームが撤去されている。区内にある民族賓館ホテルも同じ運命をたどり、それ以外のモスクのドーム撤去も進行中である。

瀍河回族区にある民族賓館ホテルのドームが撤去された。
5月、商丘市と濮陽市管の濮陽 県 の政府はモスクのドームおよび星と三日月のシンボルを強制的に撤去した。解体を監督する当局は、これは全国的なキャンペーンであり、イスラムに関わるシンボルはすべて変更しなければならないと主張した。

「改装」で目印を失うモスク
ドームの撤去とは別に、「中国化」の下でさらなるモスクの改築が進められ、元来のイスラム様式の外観が失われている。

以前、Bitter Winterが報じたように、瀍河回族区の塔湾モスクの星と三日月のシンボルやドーム型建造物は4月に解体された。4か月後に訪ねると、モスクの外観がさらに変わっているのが一目でわかった。イスラム様式の要素がすべてなくなり、道教寺院と見まがうほどだった。

「改装」されて原形をとどめていない塔湾モスク。
区内の塔西女性モスクも「改装」中だ。モスクの屋根についているイスラム様式の建造物が改造され中国風になっていた。同区の別のモスクは名前が「塔西花園」に変わっていた。

塔西女性モスクの屋根のドーム型建造物は「中国化」された。 

瀍河回族区のあるモスクは「塔西花園」と呼ばれるようになった。
区内の回族の人々は政府が自分たちの宗教、文化、伝統を日々むしばんでいくさまを目の当たりにしている。しかし、当局の報復を恐れて誰も口出ししようとしない。Bitter Winterは区内の年配の住民に国家が強いた改変についてどう思うかを尋ねたが、彼らは口を開こうとしなかった。見るからに苦しそうな打ちひしがれた様子で、はばかりなく涙を流していた。

「私たちは年老いていてよく分からないのですが、他人のことに干渉したりはしません」と彼らは言い、歩き去った。

別の回族住民は「それについては何もできません。新疆では毎年大勢が亡くなっています」と言った。

アラビア語の看板300以上を撤去
洛陽市の回族の居住区にある店舗やオフィスなどのアラビア語の看板も一斉に除去された。瀍河回族区とその近隣地域だけでも少なくとも300の企業が既に看板を変えたり、隠したりしていた。さらに現在も多くが改装中である。

Bitter Winterは何人かの経営者から話を聞いた。5月に瀍河回族区の都市管理局が回族経営の企業に対し、アラビア語の看板をすべて撤去し、中国語で書かれた新しいものと取り換えるよう通知したのだという。指示どおりに行われていることを確かめるため、宗教局長は経営者らに、変更前後の看板の写真を局に送るよう要求した。それは国家政策であると局長は言った。

回族経営の店舗やオフィスからアラビア語の看板が隠されたり、取り外されたりした。
ある回族の住民は、看板変更の強制について、人々は政府の要求に反対するのを恐れているのだと説明した。「看板をそのままにしておくなど考えられません。弱者は強者に勝てませんから。私たちには何もできませんよ」と彼は嘆いた。

「ハラールのシンボルは撤去されたり、覆われたりしています。宗教局の役人はこの件について誰にも話してはいけないと言います。看板は民族集団の象徴です。それがすべて無くなってしまったら、何を目印にすればいいのでしょうか」。ある店長は不機嫌な口調で話した。

新しい看板の作成を拒み、アラビア語の部分を覆うだけにとどめる店舗もある。最もよく見られるのは「アッラーは偉大だ」を意味する文字だ。ある麺類の飲食店経営者はアラビア語の文字を隠した看板を見上げながら「私はアラビア語の看板を外したくありません。将来再びアラビア語が使えるようになったら、覆いを取り除きます」と言った。「私の故郷ではアラビア語の看板はかなり前から禁止で、使ってよいのは漢字のみです。中国では偉大と呼ばれるべきは共産党だけなのです」。

アラビア語の看板とシンボルの撤去は 中国共産党 の「脱イスラム化」政策の一環であるだけでなく、政権のあらゆる宗教に対する絶対的な反感を示していると言う者もいる。中国共産党を超えると思われる高い権威への言及、たとえば「アッラーは偉大だ」、「あなたはわたしのほかに、なにものをも神としてはならない」といった言葉は共産主義政府のいら立ちの種になっており、そのような「不従順」の提示は何が何でも是正しなければならないのだ。

李光による報告