バイデン米政権がウクライナ戦争を機に対ロシア制裁を行使したことがきっかけで、世界における脱ドルの動向が加速しました。多くの国が、国際決済におけるドル排除やドルに代わっての自国・地域通貨の使用を求めています。
イルナー通信によりますと、ルラ大統領は2日水曜、国際貿易におけるドル排除を強調した上で、特に新興経済国・BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの)加盟国間での貿易にはドルに代わる手段を構築すべきだと述べました。
ルラ大統領は、「私が、国際貿易における独自通貨の導入を支持していることは誰もが知っている」と述べました。
その上で、「なぜ中国やアルゼンチンとの貿易にドルを使わなければならないのか? それも自国通貨での取引が可能であるにもかかわらず。世界の人口のおよそ半分を占める国々が、なぜこのことについて議論できないのか?」と訴えました。
以前、ロシアのプーチン大統領は、BRICSが創設した新開発銀行のルセフ総裁との会談で、新たな通貨秩序における同銀行の重要性を強調し、「ドルに取って代わる新たな金融機関の設置は、米国がドルを武器として使用している時に、難しくとも必要な努力だ」と語りました。
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