5 5月 2025 - 23:22
Source: Parstoday
西アジアのニュース;ガザの飢餓危機からイエメンによるイスラエル空港攻撃の成功まで

シオニスト政権イスラエルがガザ停戦を破りヨルダン川西岸への攻撃を激化させ、シリアに侵攻したことで、地域を情勢不安と人道的災害に引きずり込んでいます。パレスチナとイエメンの抵抗勢力はこれらの犯罪を非難し、アラブ諸国の団結を求めました。

去る3月18日、イスラエル政権は停戦協定に違反し、ガザに対する新たな一連の大規模攻撃と同地区住民に対する包囲を開始しました。

【ParsToday西アジア】パールストゥデイが4日日曜、報じたところによりますと、パレスチナ・ヨルダン川西岸ラーモッラーに本部を置く非政府系人権機関アル・ハク研究所のシャワン・ジャバリン所長はシオニストの犯罪の増加に言及し、60日間にわたり厳しい包囲、計画的な飢餓、国境封鎖に直面しているガザの現状を「地獄絵図」と表現しました。

ジャバリン所長はさらに、「飢餓という怪物が数千人もの民間人を殺め、子どもや病人、妊婦が危険にさらされている」と述べています。

また、ガザ地区にあるパレスチナ政府情報局のイスマイル・アル・サワブタ局長はこの点について、「イスラエル占領軍は29の慈善センターと37の食糧配給センターを爆撃し、飢餓を戦争の武器として利用している」と語りました。

パレスチナのユニセフ国連児童基金報道官を務めるカゼム・アブ・ハラフ(Kazem Abu Khalaf)氏もガザ地区の人道危機について警告し、「ガザでは栄養不良の蔓延により数十人もの子どもが命を落とし、数百人もの妊婦が危険にさらされている」としています。

アブ・ハラフ報道官によれば、ここ数日で数十人の子供が栄養不良で死亡・殉教しており、1000人以上の妊婦が危険に瀕しているということです。

ガザとヨルダン川西岸で犯罪が激化

ガザ戦争再開48日目にイスラエル政権が行った攻撃により、同地区南部ハーンユヌスでパレスチナ人6人が殉教したほか、北部ジャバリアと沿岸部アル・マワスィ地区で数十人が負傷しました。

PFLPパレスチナ解放人民戦線は、ガザの混乱の責任はイスラエルにあるとして非難し、「シオニスト占領軍はガザ警察への爆撃により治安の悪化を拡大している。当戦線は民衆保護委員会の結成を要求する」と表明しています。

またヨルダン川西岸でも、北部ジェニンと北西部トゥルカルムへの攻撃により2万2000人が難民化し、106棟の建物が破壊されました。

イエメン抵抗勢力によるシオニスト政権の犯罪への反応

イエメン武装軍も4日日曜朝、イスラエル政権の犯罪への報復として、同政権の占領地テルアビにあるベングリオン空港を極超音速弾道ミサイルで攻撃しました。

シオニスト筋によりますと、このミサイル発射を受けてテルアビブ、イスラエル占領下の聖地ベイトルモガッダス・エルサレム、そしてヨルダン川西岸にあるシオニスト入植地では警報サイレンが鳴ったということです。

イスラエルメディアの報道によれば、イスラエルの対空防衛システム・アロー3と高高度防衛ミサイル(THAAD)」の2つの防衛システムはイエメンのミサイルの迎撃・撃墜に失敗しました。

イエメン武装軍のヤヒヤー・サリーウ報道官はこれに関して「この攻撃によりアメリカとイスラエルの防衛システムがかく乱され、空港の業務は1時間以上停止した」と述べました。

また同報道官は「ガザでの犯罪が停止され、封鎖が終結するまで、イエメンはパレスチナの人々と抵抗組織を支援し続ける」と強調しています。

シオニストの軍事的失敗と内部危機

イスラエルの情報筋からの報告によりますと、シオニスト政権は兵力不足に直面しています。その一方で、ガザ戦争の拡大に向け予備役6万人の増派を求める声に対して、軍内部では不満の声が上がっています。

イスラエルの新聞イディオト・アハロノトはこの点について「多くの兵士が任務を放棄しており、彼らの忍耐も尽きつつある」と報じました。

さらには、シオニスト捕虜の家族らもデモを行い、ネタニヤフ・現イスラエル首相が内閣維持のために戦争を長引かせ、捕虜の命を危険にさらしているとして非難するとともに、「捕虜を救う唯一の方法はネタニヤフ内閣の打倒である」とコメントしています。

また、ガザ南部ラファでは爆弾の爆発によりイスラエル兵2名が死亡、4名が負傷しました。イスラエルの新聞エルサレムポストは「2023年10月以来、イスラエル兵849人が死亡し、5806人が負傷した。これは1973年以来、前例のない統計数だ」と報じています。

イスラエルがシリアを侵略

もう1つの抵抗組織であるパレスチナ・イスラム聖戦運動は、シオニスト政権によるシリア攻撃を非難し、「これはシリア分割という拡張主義計画の一環だ。こうした攻撃はアラブ諸国とイスラム諸国を狙ったもので、安全な国などない」と主張しています。

在英の非政府系組織・SOHRシリア人権監視団も、「イスラエルは2025年にシリアを52回にわたり攻撃したが、そのうち44回は空からの攻撃だった」と表明しました。

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