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source : Parstoday
火曜日

30日 4月 2024年

16:51:34
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オランダ軍が沖縄県内で米軍と訓練 防衛局把握せず

オランダ軍海兵隊が今年3月、沖縄県の米軍北部訓練場で米軍とともに共同訓練を行っていたことが、地元のチョウ研究家と沖縄タイムス紙の調査で明らかになりました。

28日付の沖縄タイムスによると、米軍第4海兵連隊とオランダ軍海兵隊の隊員が今年3月10日から2週間にわたって、沖縄県内の米軍北部訓練場(通称:やんばるの森)で共同訓練を行っていました。米軍第3海兵師団が自らのSNSで動画付きで投稿していましたが、沖縄防衛局は沖縄タイムスの取材に「承知していない」と回答し、オランダ軍の参加を把握していなかったことを認めました。

オランダ軍の存在を最初に察知したのは、やんばるの森に遺された米軍廃棄物の問題を追及し続けてきた地元のチョウ研究家・宮城秋乃さんでした。

宮城さんは3月24日、米軍のトラックが北部訓練場に入るのを阻止する活動を行っていたところ、米軍とは異なる迷彩服を着た兵士が乗っているのを目撃しました。その後、米軍のSNSを確認したところ、オランダ軍の訓練参加を認める投稿がされていました。

在日米軍基地の中で第3国の軍隊が活動することは、1971年に当時の福田赳夫外相が、日米安保条約下では認められないとの政府見解を示しました。しかし、2016年に英国海兵隊が米軍キャンプシュワブなどで訓練をしていたことが明らかになった後、当時の安倍政権は第三国の軍隊が在日米軍基地で訓練することについて、「いかなる態様であっても日米安保上禁じられているものではない」「個々の事案に即して判断される」と解釈を変更しました。

沖縄タイムスは社説で、「第三国の使用については、日本と国連軍地位協定を結ぶ11カ国が、国内7カ所の米軍基地を使用できる。そのうち県内は嘉手納基地、普天間飛行場、ホワイトビーチの3カ所となっている。今回、訓練に参加したオランダ軍は日本と地位協定を結んでおらず、そもそも北部訓練場は対象外である」と指摘しています。

今回の問題は、オランダ軍の訓練参加を地元の沖縄防衛局が把握していなかったことから、日本政府内のどのレベルまで第三国軍の入国を把握あるいは承認しているのか、その情報共有体制についても懸念をもたらしています。

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