ファルジャーディヤーン氏は、博士号の取得までイランで継続して学業を修め、現在は、シーラーズ医科大学付属薬学研究センターの准教授を務めています。
・医療分野のナノ粒子研究における成功
ファルジャーディヤーン氏は、自身の学術研究について、次のように語りました:
「私は、2007年にナノ粒子化合物生成について知り、そのための勉強を始めました。私は現在、ナノ分野の研究で化合物生成に主な焦点をあてています。これらの化合物は、薬物担体や解毒剤といった触媒作用をはじめとする、さまざまな用途があります」
「2013年にシーラーズ医科大学に移ってからは、医療分野での用途が見込まれるナノ粒子化合物生成について研究を行ってきました」
「2016年には、シュプリンガー・ネイチャー社より出版された『スマートポリマーとコーティングの産業的用途(Industrial Applications for Intelligent Polymers and Coatings)』という書籍の『薬剤送達における刺激応答性ナノ粒子スマート担体(Smart Stimuli-Responsive Nano-sized Hosts for Drug Delivery)』という章の執筆を担当しました。これは、スマート化合物生成における私の研究活動の初期の成果となりました」
・新しい構造のナノ化合物を使った研究
ファルジャーディヤーン氏は続けて、新しい構造化合物を用いた医薬品の製造に至った経過について、次のように語りました:
「私が行うプロジェクトで合成・使用した化合物は、これまでにない革新的な構造を持つか、新しい用途があるものです」
「私たちが研究によって広めたスマートハイドロゲル粒子は、生体適合性の高い構造を持ち、がん組織への薬物送達において標的を絞るために使用されています。つまり、このような化合物は、健康な組織を傷つけることなく、劇物でもある治療薬を標的となる組織に届けることができるのです」
・臨床作業段階にある銅中毒治療薬
ファルジャーディヤーン氏はまた、銅中毒治療薬の分野でも革新的な研究を行い、その結果は臨床試験の段階にあるとしました。