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source : Parstoday
金曜日

20日 10月 2023年

19:41:29
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米紙、「西アジアでの戦争で米製兵器輸出市場が活況」

シオニスト政権イスラエルとパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスの紛争、そしてウクライナでのロシアによる特殊軍事作戦が、米国製兵器輸出の国際市場の拡大に結びつき、米が他国とより緊密な軍事同盟を結ぶ口実となっていると、米紙ニューヨークタイムズが報じました。

ニューヨークタイムズは18日水曜、パレスチナ・ガザ地区での戦争を口実にイスラエル占領地に米製新型兵器が輸入されていることに触れ、「ガザでの戦争は、武器販売が盛況となる直近の火付け役となり、米国の武器供給業者の利益と生産能力を補強することになった」と報じました。

この報道はまた、「武器売却の増加は、世界最大の武器輸出国である米国が自国と近しい諸国と軍事関係を強化する新たな機会を、バイデン米現政権に対し与えた格好となった。同時に、武力に訴える世界でさらなる戦争が起こるような危険性が増すという懸念を引き起こした」としました。

そして、「今回のイスラエルの攻撃前から、ウクライナ戦争と中国の脅威増大によって、戦闘機、ミサイル、戦車、弾薬、その他の殺傷兵器の購買に走る世界的傾向は、既に高まってきていた」と報じました。

このような状況の中、イスラエルの行う武器確保への努力は、ウクライナの武器需要の確保及び、ポーランドなどヨーロッパの他の同盟国への支援による防衛力の強化に向けたアメリカの軍事請負業者らの努力と、時期が重なるものとなりました。

ニューヨーク・タイムズはさらに、中国の脅威が増大しているという認識によって、米国に同盟するアジア諸国からも数十億ドルの武器の注文があったと主張しています。

スウェーデンにあるSIPRIストックホルム国際平和研究所によりますと、昨年の世界の軍事支出(武器、人件費、その他の諸経費)は2兆2000億ドルに達し、インフレ調整後のドル換算で冷戦終結以降で最高水準に達しました。

なお、米国、中国、ロシアでの武器売却を除いた2024年の世界の軍事費支出は、2023年と比べて23%増の2410億ドルに達すると予想されています。

これらのデータによりますと、アメリカの武器輸出は昨年より、世界全体の約45%となり、他のいずれの諸国よりも5倍以上であるうえ、旧ソ連崩壊後の数年以来最高水準となっています。

ニューヨークタイムズはまた、武器購入競争にも触れ、「これにより、米国の大手請負業者だけでなく、トルコや韓国など他の国にとっても機会が生じている」と指摘しました。