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source : Parstoday
月曜日

24日 7月 2023年

16:41:53
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北欧諸国におけるコーラン侮辱に対するイスラム教徒の団結

イラン、イラク、レバノン、ナイジェリアなど各国のイスラム教徒らがデモを行い、スウェーデンにおけるイスラムの聖典コーランへの侮辱行為を非難しました。

ここ10日間、ヨーロッパ諸国では​​イスラムの神聖に対する侮辱が顕在化しています。スウェーデンとデンマーク当局は再び、コーランを侮辱する許可を出しました。

スウェーデンでは今月20日、コーラン焚書の実行犯らが、今月で2回目となる冒涜行為として、警察の許可を得てコーランを侮辱しました。その翌日の21日には、デンマークの極右団体が首都コペンハーゲンにあるイラク大使館前でコーランの一部を焼却するという行動に出ました。スウェーデンとデンマークにおける聖コーランへの冒涜は、欧州各国政府が表向きにはこうした行為を認めない一方で、実際にはこの違法で侮辱的な行為を支持していることを物語っています。欧州各国政府は、さまざまなイスラム諸国のイスラム教徒の怒りを目の当たりにしながらも、イスラム教徒の宗教的神聖に対する侮辱に対抗せず、この行動継続の温床を提供しつづけています。

これらの国は言論の自由の主張により聖コーラン侮辱を正当化する一方、学校でのイスラム教徒女性の被り物・へジャーブの着用や、ホロコーストへの疑問提起に反対しており、このような場合には言論の自由は意味を持っていません。したがって、ヨーロッパ諸国におけるイスラムの神聖への冒涜は、言論の自由であり一般的な行為であるだけでなく、イスラムやイスラム教徒に標的を絞った組織的な行為でもあります。

ヨーロッパ政府および、コーランを冒涜する人々のこうした行動は、イスラム諸国で大規模な反発を引き起こしました。イラクでは、デモ参加者が同国駐在のスウェーデン大使館襲撃に続き、首都バグダッドのデンマーク大使館も襲撃したことに加え、イラク駐在のスウェーデン大使館職員及び外交官らがイラクから追放されました。さらにイラク外務省は、聖コーランへの侮辱に対処すべく国際社会に行動を起こすよう呼び掛けるとともに、今回の事件を「凶悪な出来事」だとしています。

このほかにも、レバノンとナイジェリアでコーラン侮辱に反対する公開デモが行われ、参加者らはこれらの国のスウェーデン大使の国外追放を要求しました。また最近では、イランの各都市でもコーランに対する侮辱を非難し、イスラム教徒の聖典への冒涜を容認する政府への対抗の必要性を強調するデモが行われています。

これに関連して、イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相も、同国に赴任する新スウェーデン大使の着任を受け入れず、さらには新イラン大使をスウェーデンに赴任させないと発表したほか、OICイスラム協力機構の緊急会議の開催を呼びかけました。またサウジアラビア、UAEアラブ首長国連邦、ヨルダンも自国駐在のスウェーデン大使を召喚しました。そして、レバノンのメディアはスウェーデン大使の追放を要求し、トルコは聖コーラン冒涜者に対する逮捕状を発行しました。

ヨーロッパ諸国におけるイスラムとの対立の敗北者が、ヨーロッパ政府と国連であることは言うまでもありません。イスラム世界はさまざまな分野、特に経済において高い能力を持っており、イスラム諸国とヨーロッパ諸国との亀裂拡大により、こうした可能性が彼らから奪われてしまう可能性があるからです。

イスラム諸国の人々の広範な反応は、スウェーデンやデンマークなどの国との関係断絶を求める姿勢を示しています。一方、国際法・規範のほとんどを管理・監督し、編さん・採択している国連は、コーラン冒涜に対して強い立場をとっておらず、こうした弱腰の姿勢は国際法規範だけでなく国連の立場にも疑問を突き付けているのです。



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