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source : Pars Today
木曜日

27日 2月 2020年

6:54:59
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ミサイル攻撃を受けた直後に「死傷者ゼロ」とされていたその数は、実際には米兵11人が外傷性脳損傷を受けていました。防空壕の中にも届く衝撃波を受けたとみられています。

(ABNA24.com) 26日水曜のニューズウィーク日本版のインターネットサイトは、米国防総省の幹部の言葉を引用し、イランのミサイル攻撃で米軍兵士が負った負傷の謎を米軍の科学者が解明するには、数年かかるだろうとしました。

米統合参謀本部の医務官のポール・フリードリクス空軍准将は24日火曜の記者会見で、「米軍に重傷者が1人も出なかったのは“通常では考えられないこと”だったとしています。後になって、少なくとも11人の兵士が外傷性脳損傷を受けていたことが判明しましたが、フリードリクス医務官の説明では、「症状は多岐にわたるが、重傷者がいないのは確か」ということで、大半はすでに軍務に復帰しています。

さらに同氏は、外傷性脳損傷は通常の診察とMRI検査で多くを把握できるものの、損傷の程度を判定するには、脳の損傷箇所を採取して顕微鏡で組織検査を行わない限り難しいとし、「こうした組織検査は死後にしか行えない。脳表面の傷か脳内出血ならMRIで検出できるが、神経系統の微細な損傷は組織検査でしかわからない。最終的な確定診断が下せるのは、患者が死亡した後だ」と述べました。

そして、「諦めるつもりはない。我々は学び続ける組織だ。今あるデータを詳細に分析し、他のデータと比較していく。結果が出るまでにはおそらく数年を要するだろう」と続けました。

イランの攻撃は、先月3日にイラン革命防衛隊のソレイマーニー司令官を米軍が殺害したことに対する報復でした。ファーテフ110ミサイルなどの短距離弾道ミサイル12発以上が発射され、そのうち11発がアル・アサド空軍基地に着弾しました。ゲリラが撃ってくるものと比べれば、はるかに強大な兵器であり、「その強大さを思えば、片脚や片目を失った兵士がいないのは驚くべきことだ」とフリードリクス医務官は語っています。

米軍はこのミサイル攻撃について何者かから事前警告を受けており、兵士の大半は防空壕に退避していました。しかしそれでも、脳損傷を起こすほどの衝撃波を受けていたのです。その症状は、頭痛、めまい、記憶障害、平衡感覚の障害、吐き気、嘔吐、集中力の欠如、興奮症状、視覚障害、耳鳴りなど、多岐にわたります。

米国防総省は、危険な衝撃波にさらされた人員をより明確に把握するため、攻撃を受けた際、どの兵士が衝撃波にさらされたのかが分かる携帯用圧力計による実地試験を開始しています。


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