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視点;国連総会でのイランの投票権剥奪―米の経済テロのもう1つの結果

視点;国連総会でのイランの投票権剥奪―米の経済テロのもう1つの結果

グテーレス国連事務総長が、「イランは、国連に対する加盟国分担金の支払いが遅れているため、国連憲章第19条に従い、国連総会での投票権を喪失する寸前にある」と語りました。

ABNA24 : ザリーフ・イラン外相はこの問題に反応し、ツイッター上で次のように述べています:

「考慮されなかったのは、わが国に対する経済テロはイランが食糧品関連の支払いをすることも許さず、国連に対する未納金の支払いなど論外だということだ」

また、「国連はこの資金を、米国が最近の海賊行為で1億 1000 万ドルを盗み取った場から得ることができる」としました。

サリーフ外相が指摘しているのは、アメリカによる1億1000万ドル窃取の問題、つまり「海賊行為」の後に約200万バレルのイラン産原油を売却するという最近の米政府の行動であることは明らかです。

AP通信は数日前、「米国は、UAEアラブ首長国連邦フジャイラ沖で拿捕していたタンカー「アキレス」積載の200万バレルの原油を 、1バレル当たり約 55 ドルで売却した」と報じました。

イランの国連分担金未納の問題は、次の 2 つの側面から検討される必要があります。

第1の側面は、アメリカの一方的な制裁によりイランの外貨収入や財源へのアクセスに制限がかけられているために、イランの外貨資産からの資金の移動が困難になっていことです。

しかしグテーレス事務総長の決定は、イランの加盟国分担金の支払いの遅れや同国国民・経済にもたらされているそのほかの多くの打撃の原因がアメリカの経済テロであるという重大で基本的な問題に、国連が注目していないことを示した形となりました。

さらに、この問題のもう1つの側面として、国連を道具として使用する土台を生みだした、国連自身の構造的な弱点が指摘できます。

これに関して、イランの国際関係専門家であるマジード・ショジャーイー氏は次のように述べています:

「・・・国連における財政問題は、常にこの国際組織の機能や措置に影響を与える問題の 1 つであった。安保理を構成する常任理事5 か国が拒否権を有することに加えて、国連の決定や措置における1つの差別的な事例に挙げられるのは、明文化されていない1つの拒否権ともいえる、同組織への資金援助や予算確保の問題であり、各国はこの手段を通じて国連内で幅を利かせている」

そうした例として、当時の国連事務総長だった韓国のパン・ギムン氏は2016年、サウジアラビアがこの国際組織に資金提供したことにより、対イエメン侵略後の国連の子どもの権利侵害国リストから名前を削除されることを明らかにしています。

国連予算確保の視点から見ると、その分担配分が最も高いのはアメリカで、全体の22%を占めています。しかし、アメリカはこの分担金の多さを常に、この国際組織の措置や機能を左右したりこの組織で幅を利かせるために悪用してきました。現在、国連の国際スタッフで最多数を占めるはアメリカ国籍者ですが、一方で国連憲章の第 101 条は、この組織のスタッフは、可能な限り世界全域からバランスよく雇用されなければならないとしています。

これらすべての要素の集積がどのように影響を与えているを、国連総会でイランから投票権を剥奪するというグテーレス事務総長の決定に垣間見ることができます。またその一方で、次のような疑問が浮上してきます。それは、アメリカとシオニスト政権イスラエルの反人道的犯罪や、経済テロの影響下にあるイラン国民への明白な権利侵害に対する安保理の対処の遅延に、国連がどのように対応しているか、また、この国際組織には全く責任意識がないのか、そして、これらの行動と安保理決議への明らかな違反に直面する中で、国連事務総長が論拠として加盟国の権利を支持する決定を下すことのできる法律や基盤は存在しないのか、というものです。

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