カドルの夜、クルアーン(コーラン)が下された運命の夜

  • ニュースコード : 837065
  • 出典 : parstoday
Brief

聖なる月ラマダン月は、神が信心深い僕たちのために宴を催す月であり、特に重要な日が近づいてきています。この日は、ラマダン月の中心的な日で、一千月分よりも価値があり、クルアーンが下された夜、「ガドルの夜」とされています。

神は、カドルの夜が1000ヶ月、即ち80年以上と言う歳月に相当するとしています。カドルの夜に行われる礼拝は、1000ヶ月分の礼拝より優れているとされています。カドルの夜に、2単位分の礼拝を行った場合、1000ヶ月間にわたり毎晩その礼拝を行ったものと見なされます。これは、一種のプレミアムのようなものであり、イスラムの預言者ムハンマドとイスラム教徒がこの日の夜に礼拝を行い、その恩恵を活用できるよう、神が彼らに与えた天の恵みなのです。

 

神の慈しみを受けるためには、特に夜、そして吉日といった時を最高の形で利用する必要があります。ラマダン月は神の宴の月、最も素晴らしい日々とされています。中でも、カドルの夜は特別な位置づけを有しています。

 

カドルの夜には、人間の1年間の運命が決定され、日々の糧や寿命、それ以外の事柄が決定されます。これらの事柄は、ラマダン月の19日、21日、そして23日のそれぞれの前夜に、順番に決まってゆきます。ラマダン月19日の前夜には、カドルの夜に向けた準備が整えられ、21日の前夜は、さらに高く位置づけられており、世界の全ての事柄、特に人間1人1人の状況が見極められます。そして、23日の前夜にはそれらの査定が最終的に確定し、神に認証されることになります。このため、23日の前夜はカドルの夜として最も重要な夜とされています。このプロセスは、イスラム教徒がこれらの段階を経てガドルの夜の美徳に到達できるようプログラムされています。今夜は、このテーマについてお話することにいたしましょう。

 

 

 

それではまず、クルアーン第97章、アル・カドル章「みいつ」、第1節から5節までの邦訳をご覧ください。

 

“誠に、我は、みいつの夜に、このクルアーンを下した。みいつの夜が何であるかを、あなたに理解させるものは何か。みいつの夜は、千の月よりも優る。その夜天使たちと聖霊は、主の許しのもとに、凡ての神命をもたらして下さる。暁の明けるまで、それは平安である”

 

 

 

カドルの夜に行う行為として最もよいのは、日没から翌日の夜明けまで起きていることです。もっとも、ここでいう「起きていること」とは、単に目を開けていることではなく、心と意識、洞察力が目覚めていることを意味します。礼拝や祈祷をしながら夜を明かすことは、カドルの夜には必ず必要な義務ですが、特にラマダン月23日の前夜がより重要とされています。

 

 言うまでもなく、カドルの夜には徹夜をするだけでは十分ではなく、そのほかにもするべきことがあります。現代の偉大な神秘主義者ミルザー・ジャヴァード・マーレキー師は、カドルの夜を迎える心構えについて、次のように述べています。

 

「信心深い人は、前もって用意を整え、このような聖なる夜の礼拝の準備をしておくべきである。例えば、1年を通して、この日の夜の祈祷のほか、清潔で適切な場所、衣服、香水などを用意し、主なる神と語らうために情熱的で意味深長な言葉を選ぶべきである。また、この夜に施しをするにふさわしい人々を探しておく必要がある」 

 

シーア派4代目イマーム・サッジャードは、ラマダン月の到来とともに、毎日いくらかの金額を寄付していたとされています。

 

 

 

カドルの夜の慣行儀礼の1つに、イスラムの聖典クルアーンを頭の上に乗せることが挙げられます。断食をする信者たちは、ラマダン月に神の家(メッカのカアバ神殿)において、クルアーンを開き、これを頭に載せてクルアーンに助けを求めます。そして、クルアーンの内容について考え、クルアーンに助けを求めるとともに、クルアーンと新たな契約を結び、クルアーンの英知によって自らの生活の全ての側面を輝かせるようにするのです。

 

 

 

人間が神に近づき、神と結ばれる上での大きな障害物の1つは罪となる言動ですが、懺悔によりこの障害は排除されます。懺悔は、過去の言動を悔い改め、それらをきっぱりと止める決意をすることです。神と和解し、神のもとに帰る上でカドルの夜はこの上ないチャンスとされています。

 

カドルの夜に起こる重大な出来事の1つは、人間の運命が決定されることです。この夜には、これからの1年間に関する全ての問題、例えば善と悪、服従と反逆、生誕と死去、日々の糧などの全ての行く末が明らかになります。このため、その年に運命付けられた出来事は確実に実現することになります。

 

しかし、人間はカドルの夜に駆使することで、自らの運命をある程度自分で決定できる手段を有しています。このことから、カドルの夜について認識し、これを活用する必要性が出てきます。言うまでもなく、こうした手段の1つは祈祷であり、祈祷は人間の精神の浄化のチャンスとされています。

 

多くの人々は、カドルの夜という機会を利用していますが、これを全く活用できない人々も存在します。そうした人々の代表例は、自分の親に悪態をついている人々です。イマームたちから伝えられている伝承によれば、親から勘当された人は、カドルの夜に何も得られることなく、それらの夜をやり過ごすことになります。人の親の心を痛めつけたために、子どもとして親の愛を受けられなくなった人は、神の慈しみも受けられなくなります。

 

さらに、カドルの夜に何も得られない人々として、信者に対する怨念を持った人々が挙げられます。このことから、人類はカドルの夜を迎える前に自分の心の中から、好ましくない醜悪な要素を払拭し、神やその僕たちとの関係を修正しておく必要があります。

 

 

 

そして最後に、次のことをお話しておきたいと思います。カドルの夜は、黎明の到来により終わる夜ではなく、新たな段階の始まりであり、人生の新しい時代の幕開けともいえます。信心深く、カドルの夜を十分に理解できている人々は、この特別な夜に自分に定められた運命や、獲得したものを効果的に活用しなければなりません。人間の運命は確実に、この日の夜に決定されますが、その原因を作るのは人間自身にほかなりません。例えば、カドルの夜に神に対し、天国に入れるよう願う人は、この日のみならず年中常にこの願望を追求する必要があります。神の道における聖なる努力や、精魂こめた活動に満ちた人生においてこそ、自らの願望が実現する下地が形成されるのです。

 

 

 


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