断食にするイスラム法の戒律

断食にするイスラム法の戒律

ヒジュラ暦(イスラム暦)の第9月、ラマダンはムスリム(イスラム教徒)にとってサウム(断食)が義務付けられています。サウム(断食、斎戒)に関するシーア派のアフカーム(戒律または規律)を紹介します。

 

بسم الله الرحمن الرحیم

慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において 

サウム(断食)の意味

イスラム法におけるサウムの意味は、「日中(夜明けから日没まで)アッラーの命に服し、飲むこと・食べること・その他以下詳述する事柄を節制(自制)すること」である。

*注意

・イスラム法による断食開始時刻の基準は正しい時刻(夜明け)であり、断食の義務がある者はその正しい時刻を入手しなければならない。

・夜明けの時刻(断食を行うための自制が義務となる時刻)については月夜であるか否かに相違はない。

・断食が義務であるムスリムたちは断食の節制・自制事項を慎重に遵守して夜明けのアザーン(礼拝の呼びかけ)と同時に断食のための節制を開始する。

・断食する者はアザーンによって時刻の到来を確信したならば、マグリブ(日没)のアザーンの開始と共にイフタール(日没後の食事)を開始することが出来る。アザーンが完全に終了するのを待つ必要はない。

 

断食の種類

断食は4種類に分類することが出来る

・ワージブ(義務)の断食 例:ラマダンにおける断食

・ムスタハッブ(することが好ましい)断食 例:ラジャブ、シャーバーン(イスラム暦第7・8月)における断食

・マクルーフ(不法ではないがイスラム法上、行わない方が望ましい)断食 例:アーシュラーの日のにおける断食

・ハラーム(イスラム法で禁じられた)断食 例:断食明け(シャウワール(イスラム暦第10月)1日)や犠牲祭(ズル・ヒッジャ(イスラム暦第12月)10日)のイード(祝祭日)における断食

*注意

・断食が身体の健康上害となる、また害する恐れのあると判断される者は断食を断念しなければならない。これらの者が断食を行うのは正しくない、それどころかハラームである。それが確信であろうと、個人的な経験から来る恐れであろうと、信頼のおける医師の発言であろうと、その他の知性的理由によるものであろうと。

・断食による影響で病気になる、または病気が悪化する、または断食する力がないなどの判断基準は、断食を行う者自身の判断による。それゆえ、もし医師が「断食はあなたには害である。」と言おうと、本人が「経験から言って、断食は自分に害を及ぼさない。」と判断するならば、断食を行わなければならない。従って、もし医師が「断食はあなたに害ではない。」と言ったとしても、本人が「経験上、断食は自分に害である。または害を及ぼす恐れがある。」と判断するならば断食を行うべきではない。

・本人が「断食は自分に害を及ぼさない」と判断し断食を行った後で、「断食が害となった」とわかった場合、(失効のための)埋め合わせの断食を後日行わなければならない。

・病人に対する「あなたには害であるから」と医師が断食を禁じる発言については、本人がそれを確信できるか、又は害の恐れが生じる場合にのみ有効なものとなる。それ以外の場合には医師のその発言は有効ではない。

義務の断食

・ラマダンの断食

・やり残しの断食

・(断食を破った場合の)償いの断食

・他界した両親がやり残した断食

・願掛け、神との約束、誓いによってワージブとなったムスタハッブの断食

・イーティカーフ(モスクでもお籠り)の3日目の断食

・義務のメッカ巡礼において捧げる犠牲の代わりに行う断食

義務の断食の条件

・成熟していること

・知性があること

・能力(力)があること

・無意識でないこと

・旅行中でないこと

・月経、悪露(おろ)の最中でないこと

・断食が害とはならないこと

・断食が激しく難儀なものとならないこと

*注意

・上記の条件を満たす者にとって断食が義務となる。それゆえ、成熟していない子供、狂人、意識のない者、断食を行う能力のない者、旅行中の者、月経又は悪露の最中である女性、断食が害を及ぼす、または害を及ぼす恐れのある者、断食が激しく難儀である者にとっては断食は義務ではない。(詳しくは後述)

・ちょっとした衰弱で断食を解くことはできない。もし、忍耐が困難なほどに衰弱した場合、または害となるか害を及ぼす恐れがある場合には断食を解くことが出来る。それゆえ成熟の年(イスラム暦で数えた9歳)に達した少女が断食を行い、困難、身体の衰弱、その他の理由でそれを断念することはできない。そうではなくて、もし彼女たちにとり害があり、彼女たちにとり激しく難儀であり耐え難い者である場合にのみ断食を解くことが出来る。

正しい断食の条件

・イスラム(唯一神アッラーへ服従・帰依するムスリムであること)

・信仰

・知性

・無意識でないこと

・旅行中でないこと

・月経、おろのさいちゅうでないこと

・害がないこと

・意向があること

・断食が無効となる事柄を断念、放棄すること

・やり残しの断食がないこと(これについては、ムスタハッブの断食を行う場合の条件)

*注意

・上記の条件を満たす者の断食が正しい断食である。それゆえ不信者、狂人、意識のない者、旅人、月経又は悪露の最中の女性、断食が害となる者、断食の意向を持たずに行う者、断食を無効にする事柄を意識的に行う者の断食は失効となる。同じく、やり残しの断食がある者が行うムスタハッブの断食も正しくない。

 

断食のニーヤ(意向)

①ニーヤ(意向)の意味と必要性

断食もまた、その他の崇拝行為と同じようにニーヤ(意向)が伴わなければならない。つまりこのような意味である。「神の命に従って、飲食その他の断食を無効とさせる事柄を自制する。」本人にこの医師があれば十分で、口に出して言わなければならないわけではない。

 

 

断食を無効にすること

・飲食

・性交

・自慰

・神、預言者たちとマアスウミーン(AS)について嘘をつくこと、虚偽を述べること

・濃い埃や煙を喉にまで届かせること

・頭を完全に水に沈めること

・不浄な状態のままで夜明けのアザーンまでいること

・液体のかん腸

・故意による嘔吐

 

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